【海外旅行】1981~2年ポワトーロマネスク紀行(17/19)

【第8日】1982年1月1日(金) 日の出  : 08:44:30 日の入り : 17:04:25

ラ・クレッシュ→メルMelle(St-Hilaire/St-Pierre)→ポアティエPoitiers(St-Hilaire-le-Grand/Notre-Dame-la-Grande)→サン=ジュワン=ド=マルヌSaint-Jouin-de-Marnes→パリ(Concord Lafayette)

 明けて元日です。もう今日で「ロマネスク探訪」最終日です。10日間の旅といっても正味は「6日間」です。
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 ホテル 8:40 出発。空はくもり。南東へ30キロ……「メル(Melle)」は緑多い静かで美しい町でした。町から少し谷へ下った辺り、緑に囲まれてこの優雅な姿の教会が見えて来ました。
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 「サン・ティレール教会(Église St-Hilaire )」。小祭室が五つ有る後陣と鐘塔の光景は、一幅の絵を見るが如き美しさです。聖堂は三廊式の身廊、二つの小礼拝堂を備えた翼廊、周歩廊のある内陣という構成で、ポアティエとオルネイの中間に位置している、れっきとした巡礼路教会だったのでしょう。
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 西ファサード。
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 北面の扉口の上の「騎馬像」は印象的でした。「コンスタンチヌス帝の勝利」を表して異教徒を馬の右脚で踏みつけています。ただこの脚は破壊されています。
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 内部の柱頭の抜粋です。「イノシシ狩り」。
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 「動物と植物模様」。
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 「ケンタウルス」。
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 もう一つ町の北の方の丘に「サン・ピエール教会(Église St-Pierre )」があります。やはり広い敷地を持ってゆったり建っています。

 後方から眺めた後陣と鐘塔で、全体に均整のとれた、見事な建築でした。小祭室の窓の上部にも装飾アーチが彫られており、細部にも優れた意匠を見る事が出来ました。それぞれの窓ごとに違った模様が彫られています。
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 今日は元日で 「教区教会」はミサがあるはずですが 、ここは閉まってっいました。「外観」のみ。身廊南側にの扉口のヴッシュール彫刻が美しい。
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 扉口上の軒持送りとその間の彫刻拡大。
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 教会の西側には「墓場」があり、男の人が「供花」を持って入っていくのが見えました。パン売りの車がやってきました。早速「御昼用の」パンを買いました。「サン・ティレール教会」では、にわか雨がありましたが、それも止んですべてが陽の光に輝いています。

 11:10、大都市「ポワティエ」に向かいます。田園風景……見渡す限り「耕地」、山がありません。多くはありませんが羊、牛、馬などが放牧されています。ところどころ雑木林があります。幹線道路はまっすぐで、道が美しい。フランスは豊かな國だと実感。

 「ポワチエ」に近づくにつれ古い家に交じって、新築の「建て売り」らしい家がかなり目立ちます。

 この日つづく……

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