【読書】「あきない世傳・金と銀」高田郁著を読んで……

 久々に高田郁(たかだかおる)の本を読みました。

 この人の「みおつくし料理帖」(10巻シリーズ)は以前、出版を待って読むほど、面白く読みました。江戸に下ってきた大坂出身の料理人・澪が、東西の味の好みや水の違いに苦心しつつも徐々に道を切り拓き、料理を通じて人を幸せにしていく姿を描く……といった筋書きで、チャンバラで無い時代小説、特に最近流行の「小料理屋・菓子屋もの」などの先鞭を付けたシリーズでした。

 最近私は「老化現象」でしょう「紙の本」はまぶしくて読めなくなり、今は専ら「電子本」専門です。残念ながらこの作家のものは「電子本」になっていないのです。

●作家の中には「本屋さん」を助けるため「電子本」にすることを拒む方が多いと聞いています。

 この作家の動機は判りませんが、とにかく「電子本」がないので、私は読めません。老人になると。目のピント合わせがうまくいかない「老眼」という現象だけで無く、まぶしくて読めないということはあまり知られてないようですが、高齢者は一般的に活字離れしていきます。

 「電子本」は「黒地に白文字」というネガ表現が出来、また字の大きさも自由に変更出来るので、私の様な高齢者(94歳)でも、読書が続けられるのです。「電子本」にしないという事で「高齢者の読書権」を奪っているということを知っていただいて、あらゆる本が電子化されることを願ってやみません。
--------------------------------
……というわけで、この「あきない世傳・金と銀」は知っていたのですが、いつまで待っても「電子化」されないので、とうとう「文庫本」を買って【自炊 (電子書籍)】することにしました。

 私の場合、この経験は、小平から姪の家に同居する時の2年前から、多くの紙資料(写真も含めて)を「ドキュメントスキャナ」と「裁断機」を駆使して「電子化」つまり「コンピュータに取り込む」ことをした事です。

 参照)このブログ2017年08月11日【パソコン】ドキュメントスキャナ

 久し振りにこの作業に挑戦しました。以前購入した裁断機があまりにも重く、現在の環境では使いづらいので、廃棄し、2018年1月「カール事務器 裁断機 ペーパーカッター A4対応 10枚裁断 DC-200N」当時価格¥1,585を購入してありました。
carl.jpg

 「裁断機」でなく「ローラーカッター」で切るので、一時に切れる枚数は少ないですが、危険性が少なく軽量で重宝しています。
ローラーカッター.jpg


 文庫本はヤフオクで一括購入。あきない世傳金と銀 1~12巻セット 高田郁 ストア 2,520 円。この後自炊中に「完結編第13巻]が発売され、Amazonで2022/8/19 ¥748で購入。
あきない世傳文庫.jpg

 文庫本新刊だと合計 (13 冊): ¥8,668ですから、Kindle(電子本)版になれば少し安くなって、それでも¥8,000近くになるでしょうから、「文庫本」は格安で入手できるところは利点ですが、読めようにするまでの苦労は大変。

●今回の「自炊」の手順:
 (1)カバーを外し、本体の「表紙・背表紙・裏表紙」の部分を手で背ののり付け部分を剥がし取ります。
 (2)本体をよく見ると32ページ毎に一束になっています、これが綴られ背に糊付けされています。(この1束を「折本」といい、大きな紙の裏表に図のように32ページを割り付け印刷し、折りたたんで3方を切断したものです)。
製本.jpg

割り付け.jpg

 (3)32ページと33ページの間にカッターを入れ、切り離します。
切り分け.jpg

 これを繰り返します。32.64,96,128,160,192,224,256,288.320各ページで切り離します。
 (4)これらの一束32ページ(16枚)を「Carlカッター」で耳を落とします。(カッター仕様は1往復10枚ですが、3往復ぐらいで16枚キレイにカットされます。)
カッティング.jpg

 (5)今度は2束(64ページ・32枚)を順次「ドキュメントスキャナ」にかけて読み取ります。
スキャン.jpg

 (6)コンピュウターに取り込まれた「pdf」ファイルに適当な名前を付けて、所定の場所(icloud driveだとiPadでアクセス可能)に収納して終わり。

 残念ながらpdfファイルなので、1ページ1枚固定。電子本のように「ネガ」にしたり、活字の大きさを変えられません。「IMAC27インチ」で読むのが最適。iPadでは照度を下げて目に優しくして読んでいます。まぶしくて、目薬を何回か挿しながら、何とか13巻読み切りました。

 この「あきない世傳・金と銀」のあらすじは、大坂天満の呉服商へ女衆として奉公を始めた一人の女性の「女将」として、そして「女主人」として、数々の困難を乗り越えて「江戸」まで進出し活躍する物語です。時代は江戸。主人公の女性は吉宗の享保10年(1725年)生まれ、物語は7歳頃から……家重、家治時代、宝暦から明和になって、明和4年(1767年)主人公43歳あたりまでです。

●大阪弁:
 使われている大阪弁が、とても懐かしく感じました。私の幼少の頃(昭和10年)から終戦までくらい結構神戸でも使われていた……しかし最近は耳にすることがほとんど無くなった関西弁です(神戸・兵庫弁も入っているようです)。

 小説の中でも、若い読者のためでしょう()で説明が付けられています……ちょっと書き出してみました。

●こぉつと(ええと)……●ちゃっちゃと(さっさと)●けったい(奇妙)●しもた(しまった)●わや(駄目)●べべ(着物)●いろたら(触ったら)あかん●しぶちん(けち)●かんてき(七輪)●あこ(あそこ)●ずつない(苦しい)●きさんじ(明朗快活)●あかんたれ(駄目な奴)●こましな(少しましな状態)●さいぜん(先ほど)●ぐいち(ちぐはぐ)●しゃない(仕様がない)●どんならん(どうにも仕様がない)●こいさん(末娘)●なおして(しまって)●てんご(悪ふざけ)●虫養い(軽食)●こおと(質素で上品:衣類や服装)●あんじょう(上手に)●とおない(途方もなく)●ちょうける(ふざける)●せちべん(狭量)●おつむり(頭)●まねし(人の真似ばかりする者)●さいな(その通り)●ほったらかし(かえりみない)●けったくそ悪い(いまいましい)●ほかす(捨てる)●甘えた(甘えん坊)●かなん(適わない)……

 この中には、今も使われているモノも入っていると思いますが、私の耳にはあまり聞かれません。

 この作者「髙田 郁」さんは「兵庫県宝塚市」出身ですが、1959年生まれ……よく方言を勉強しています。

●主人公の生まれが「津門(つと)村」(昔の武庫郡。今西宮市):
 これまた奇遇です。私の「津門」との出逢いは……つい最近。学友の「思い出話」を清書したとき【銘酒「立山」があり「津門(つと)」がアルコールを運んだことがある。……】という文章に出くわし、調べたら西宮の「津門株式会社」という運送業者のことと判った……のが今年の5月初旬のこと。そして5月15日、たまたま車で通りかかって「津門」が町の名前だということを知りました。
参照)このブログ2022年06月16日【国内旅行】「舞子ビラ」一泊してきました(1/3)

この記事へのコメント