【海外旅行】1979年〜80年初ロマネスク探訪4人旅(10/13)
【第6日】1980年1月2日(水) パレルモニアル→クリュニー→シャペーズ→トゥールニュ→オータン→ソーリュー……のつづき 日出:08:27。日没:17:04。FF1=¥60。
12:25〜13:40「トゥールニュ(Tournus)」の「サン・フィリベール教会(Église Saint-Philibert)」。ここは大きな教会です。
「 ほあぐら」さんの記述
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9世紀に創建された由緒正しい教会で、ロマネスクの原点のような存在である。(身廊)
誰もが最初に驚くのは写真の身廊の柱の太さだろう。ロマネスクの聖堂としては広大すぎるほどの空間だが、それを支えるためには、これほどまでに不器用な柱が必要だったのだ。(身廊から側廊)
だが改めてじっくりとこの柱を眺めると、それはむしろ不細工だが重厚で、純粋で野太い美しさを感じさせてくれる。おしなべて大きい教会は嫌いなのだが、ここには全く異質の、心を安らげてくれる平穏な空気が存在している。(側廊:私ろまねこが一番好きな写真)
(玄関間)
玄関間の上、パイプオルガンの後ろ側に聖ミッシェル礼拝堂が有る。(礼拝堂入り口の彫刻)
11世紀の建造で、石積みの魅力に溢れたプリミティヴな美しさが堪能できる。狭いお堂に太い柱の林立する光景は、ルクソールの神殿のような迫力に満ちていた。
-------------(ほあぐらさんの記述終了)-------------------
ここは「クリプト」もありました。
「かご」をおもてに一杯広げているお店。スーベニールにと思うのですが、まだ旅は半ば。折りたためないので、あきらめ。
いや、ここのお店で「とりゅふ」さんが大発見!!「ゾディアック(Zodiaque)」叢書 の 「Bourgogne Romane」 を見つけて買われたのです。これが、私達の「Zodiaque」 との最初の出会いだったのです。帰国後、丸善などで何冊かを発見……その後直接予約……と展開していきました。
注)これは、この旅日記の下読みをして頂いている段階で「とりゅふ」さんが思い出してくださいました。再発見!!感謝!!
参考)このブログ、2016年12月24日「【海外旅行】ゾディアック叢書」https://romaneko.seesaa.net/article/201612article_14.html
くもってきて、空気が冷たい。すぐ高速に乗り北へ。ガソリン42L。「シャロン・シュール・ソーヌ(Chalon-sur-Saône)」で高速を降りて、今度は西へ、森がつづく。そしてブドウ畑も多い。「オータン」に近づくにつれ、かなりの起伏。くもり、雪はなし。
15:05~17:20 ロマネスクの代表格として「オータン・ベズレー」といわれる、その「オータン(Autun)」に着きました。
注)このブログ、2018年07月07日「【読書】井上靖著「化石」とその映画化作品(1/2)」https://romaneko.seesaa.net/article/201807article_4.htmlでも書きましたが「オータン・ベズレー・トゥールニュ」は格別の思い入れがありました。
まず教会隣の「ローラン美術館(Musée Rolin)」で超有名な「イヴの誘惑(La Tentasion d'Eve )」を見ます。
この彫刻は、かってオータン大聖堂の東入り口のまぐさ石(Linteau)の右側を占めていたものだそうです。1766年に分解され、近隣の家の建設に再利用されていました。
1130年頃「ジスルベルトゥス(Gislebertus)」によって制作されたと考えられており、ロマネスク彫刻史において、最も初期に制作された「裸像」のひとつです。このイヴは横たわり、左手で原罪を象徴する禁断の果実を掴み、身体をくねらせ、まさにこの瞬間に罪を犯そうとしています。右側には知恵の樹があり、ここに悪魔の鉤爪の手が見えます。ちなみにこの左側にはアダムのレリーフがあったとされますが、これはまだ発見されていません。
さて大聖堂「カテドラル・サンラザール(Cathédrale Saint-Lazare)」。
「聖ラザロ」の聖遺物を受け入れたことで、溢れ返る巡礼者を受け入れるため、新たな巡礼教会堂の建設が1120年頃開始され、1130年「サン・ラザール」の名で聖別されました。その後ゴシック期にも増改築が繰り返され、このような大聖堂になりました。
注)聖ラザロ:イエスの力で死後4日目に生返った (ヨハネ福音書 11章1~44)。
正面扉口。
タンパン拡大左。
8.天国
4.天国の狭き門を通る選ばれた人々
5.聖ペテロと使徒達
タンパン拡大中央。
1.栄光の座の荘厳のキリスト
2.選ばれた人々
3.呪われた人々
タンパン拡大左。
9.天国
6.魂の計量
7.地獄
柱頭がまた素晴らしいのです。特選5つ。
「エジプトへの逃避」。例の「ロマネスク写真集」の表紙写真になっています。
「三博士を起こす天使」。
「三博士奉献」。「ほあぐら」さんの語り……私は写真の「東方三博士の礼拝」が気に入ってしまった。官能的な表現の「エヴァの誘惑」も魅力だが、博士の礼拝を受けるこの聖母子の無垢な素晴らしさが、一体何に例えられるだろうか。
「ユダの首つり」。
「聖堂奉献」。
オータン発17:20。途中スーパーで買物。果物、ハム(フランス語でジャンボン/Jambon)、エヴィアン(水)、ジュースなど。路上は雪があったり無かったり。
18:30「ソーリュー(Saulieu)」の「ホテル・コートドール(Côte-d'Or)」到着。ここもグルメの「ホテル・レストラン」ミシュラン★★。夕食は20:00~22:30。ごちそうですが遅くまでの食事はキツイです。
料理のレシートを解読しました。
4人でFF1,254.65(¥75,279)。割り勘で@18,820。イヤー豪華版です。
パレルモニアルのホテルの鍵を持って来てしまったので、コンシェルジュに返送を依頼する(FF5=¥600)。
12:25〜13:40「トゥールニュ(Tournus)」の「サン・フィリベール教会(Église Saint-Philibert)」。ここは大きな教会です。
「 ほあぐら」さんの記述
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9世紀に創建された由緒正しい教会で、ロマネスクの原点のような存在である。(身廊)
誰もが最初に驚くのは写真の身廊の柱の太さだろう。ロマネスクの聖堂としては広大すぎるほどの空間だが、それを支えるためには、これほどまでに不器用な柱が必要だったのだ。(身廊から側廊)
だが改めてじっくりとこの柱を眺めると、それはむしろ不細工だが重厚で、純粋で野太い美しさを感じさせてくれる。おしなべて大きい教会は嫌いなのだが、ここには全く異質の、心を安らげてくれる平穏な空気が存在している。(側廊:私ろまねこが一番好きな写真)
(玄関間)
玄関間の上、パイプオルガンの後ろ側に聖ミッシェル礼拝堂が有る。(礼拝堂入り口の彫刻)
11世紀の建造で、石積みの魅力に溢れたプリミティヴな美しさが堪能できる。狭いお堂に太い柱の林立する光景は、ルクソールの神殿のような迫力に満ちていた。
-------------(ほあぐらさんの記述終了)-------------------
ここは「クリプト」もありました。
「かご」をおもてに一杯広げているお店。スーベニールにと思うのですが、まだ旅は半ば。折りたためないので、あきらめ。
いや、ここのお店で「とりゅふ」さんが大発見!!「ゾディアック(Zodiaque)」叢書 の 「Bourgogne Romane」 を見つけて買われたのです。これが、私達の「Zodiaque」 との最初の出会いだったのです。帰国後、丸善などで何冊かを発見……その後直接予約……と展開していきました。
注)これは、この旅日記の下読みをして頂いている段階で「とりゅふ」さんが思い出してくださいました。再発見!!感謝!!
参考)このブログ、2016年12月24日「【海外旅行】ゾディアック叢書」https://romaneko.seesaa.net/article/201612article_14.html
くもってきて、空気が冷たい。すぐ高速に乗り北へ。ガソリン42L。「シャロン・シュール・ソーヌ(Chalon-sur-Saône)」で高速を降りて、今度は西へ、森がつづく。そしてブドウ畑も多い。「オータン」に近づくにつれ、かなりの起伏。くもり、雪はなし。
15:05~17:20 ロマネスクの代表格として「オータン・ベズレー」といわれる、その「オータン(Autun)」に着きました。
注)このブログ、2018年07月07日「【読書】井上靖著「化石」とその映画化作品(1/2)」https://romaneko.seesaa.net/article/201807article_4.htmlでも書きましたが「オータン・ベズレー・トゥールニュ」は格別の思い入れがありました。
まず教会隣の「ローラン美術館(Musée Rolin)」で超有名な「イヴの誘惑(La Tentasion d'Eve )」を見ます。
この彫刻は、かってオータン大聖堂の東入り口のまぐさ石(Linteau)の右側を占めていたものだそうです。1766年に分解され、近隣の家の建設に再利用されていました。
1130年頃「ジスルベルトゥス(Gislebertus)」によって制作されたと考えられており、ロマネスク彫刻史において、最も初期に制作された「裸像」のひとつです。このイヴは横たわり、左手で原罪を象徴する禁断の果実を掴み、身体をくねらせ、まさにこの瞬間に罪を犯そうとしています。右側には知恵の樹があり、ここに悪魔の鉤爪の手が見えます。ちなみにこの左側にはアダムのレリーフがあったとされますが、これはまだ発見されていません。
さて大聖堂「カテドラル・サンラザール(Cathédrale Saint-Lazare)」。
「聖ラザロ」の聖遺物を受け入れたことで、溢れ返る巡礼者を受け入れるため、新たな巡礼教会堂の建設が1120年頃開始され、1130年「サン・ラザール」の名で聖別されました。その後ゴシック期にも増改築が繰り返され、このような大聖堂になりました。
注)聖ラザロ:イエスの力で死後4日目に生返った (ヨハネ福音書 11章1~44)。
正面扉口。
タンパン拡大左。
8.天国
4.天国の狭き門を通る選ばれた人々
5.聖ペテロと使徒達
タンパン拡大中央。
1.栄光の座の荘厳のキリスト
2.選ばれた人々
3.呪われた人々
タンパン拡大左。
9.天国
6.魂の計量
7.地獄
柱頭がまた素晴らしいのです。特選5つ。
「エジプトへの逃避」。例の「ロマネスク写真集」の表紙写真になっています。
「三博士を起こす天使」。
「三博士奉献」。「ほあぐら」さんの語り……私は写真の「東方三博士の礼拝」が気に入ってしまった。官能的な表現の「エヴァの誘惑」も魅力だが、博士の礼拝を受けるこの聖母子の無垢な素晴らしさが、一体何に例えられるだろうか。
「ユダの首つり」。
「聖堂奉献」。
オータン発17:20。途中スーパーで買物。果物、ハム(フランス語でジャンボン/Jambon)、エヴィアン(水)、ジュースなど。路上は雪があったり無かったり。
18:30「ソーリュー(Saulieu)」の「ホテル・コートドール(Côte-d'Or)」到着。ここもグルメの「ホテル・レストラン」ミシュラン★★。夕食は20:00~22:30。ごちそうですが遅くまでの食事はキツイです。
料理のレシートを解読しました。
4人でFF1,254.65(¥75,279)。割り勘で@18,820。イヤー豪華版です。
パレルモニアルのホテルの鍵を持って来てしまったので、コンシェルジュに返送を依頼する(FF5=¥600)。
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