【ロマネスク】十二使徒の銘々伝:(3/12)大ヤコブ

 ゼベダイの子のヤコブは使徒ヨハネの兄弟である。アルファイの子ヤコブと区別して「大ヤコブ」とも言われる。

邦訳での表記
ゼベダイの子ヤコブ(新共同訳、新改訳など)

英語:ヤコブ(Jacob)ジェームズ(James)ジャック(Jack)
フランス語:ジャコブ(Jacob)ジャック(Jacques)
ドイツ語:ヤーコブ(Jakob/Jacob)
イタリア語:ジャコモ(Giacomo)ジャコポ(Giacopo)
スペイン語:ハコボ(Jacobo)ディエゴ(Diego)イアーゴ (Iago)……聖ヤコブ=サンティアゴ(Santiago)
ロシア語:イャコフ(Iakov)ヤーコフ(Yakov)
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●大ヤコブは、ゼベダイの子であり、ヨハネと兄弟(大ヤコブは兄)である。ガリラヤ湖畔のベトサイダで漁業を営んでいた。「アルファイの子ヤコブ(小ヤコブ)」と区別するため、ゼベダイの子ヤコブ/大ヤコブとも呼ばれる。

●大ヤコブは、ペトロ、ヨハネとともにイエスの三側近。12弟子の中のいわば「トップスリー」であった。

●聖名祝日:7月25日。正教会は4月30日(ユリウス暦を使用する正教会では5月13日)

●守護聖人:労働者、農民、牧者、巡礼者、騎手、兵士、薬屋、獣医、鍛冶屋、毛皮職人、リューマチ患者、関節炎患者。スペイン。

●ガリラヤ湖畔でイエスに出会い弟子となる。
「ゼベダイの子ヤコブとその兄弟ヨハネが、父親のゼベダイと一緒に、舟の中で網の手入れをしているのを御覧になると、彼らをお呼びになった。この二人もすぐに、舟と父親とを残してイエスに従った。」(マタイ福音書4:21~22)

●雷の子
 大ヤコブ・ヨハネ兄弟は、血気盛んな荒々しい気性を持つため「雷の子ら」と名付けられたといわれている。

●イエスに叱られる。
 村人は、エルサレムへむかって進んで行かれるというので、イエスを歓迎しようとはしなかった。弟子のヤコブとヨハネとはそれを見て言った、「主よ、いかがでしょう。彼らを焼き払ってしまうように、天から火をよび求めましょうか」。イエスは振りかえって、彼らをおしかりになった。(ルカ9:53-55)

●重要な場面に同行している大ヤコブ。
 大ヤコブは、弟のヨハネ、第一弟子のペトロとともに、イエスの三側近であった。彼らはイエスの重要な場面に居合わせ、イエスの奇跡を目撃したり、イエスの苦悩と祈り(ゲッセマネの祈り)に付き添ったりしている。

◎イエスが光り輝く姿に変容した場面を目撃
 イエスがヘルモン山でモーセとエリヤに会って光り輝く姿に変容したとき、大ヤコブ、ヨハネ、ペテロの3人はイエスに同行し、その姿を目撃している。
◎ヤイロの娘が生き返る奇跡を目撃
 イエスが会堂長ヤイロの娘を生き返らせたという話が新約聖書に記されている。このときも、大ヤコブとヨハネ、ペトロが立ち会っていた。
◎ゲッセマネの祈りのときに同伴
 イエスがゲッセマネで祈るときも、イエスのかたわらには、大ヤコブとヨハネ、ペトロがいた。

●12使徒の中での最初の殉教者。
 初期のエルサレム教会で、大ヤコブは中心的な立場にあった。また、使徒としても活動しており、ユダヤとサマリアの地を伝道して歩き、その後、スペインにも渡った。エルサレムに戻る。紀元後44年の春の過越祭を目前に、ユダヤ王のヘロデ・アグリッパ1世によって捕らえられ、12使徒の中で最初の殉教者となった。(「聖書と歴史の学習館」より)

●サンチャゴ・デ・コンポステラ(スペインの町の名)
◎ヤコブの遺骨はスペインへ
大ヤコブの殉教後、大ヤコブの亡骸(なきがら)をエルサレムに埋葬することは困難であ った。弟子たちは、夜こっそりと大ヤコブの亡骸を持ち出し、舟に積んで地中海に出た。埋葬の場所は神にゆだねることとし、風や潮の流れにまかせて航海した末、わずか7日間でイベリア半島(スペイン/イスパニアのガリシア地方)に漂流した。そして、大ヤコブの亡骸は無事にスペインの地に葬られたが、墓の場所は忘れ去られてしまった。(「聖書と歴史の学習館」より)
◎大ヤコブの遺骨が発見される - 813年
9世紀に入って、大ヤコブの亡骸が埋葬されたといわれるガリシア地方の野原の夜空に星が現れ、地面に一条の光が降り注いだ。その光景を羊飼いが目撃し、星に導かれるように行ったところ、遺骨と墓が見つかり、一大ニュースとなった。この知らせを聞いた国王アルフォンソ2世は、大変感激し、大ヤコブの墓の上に立派な聖堂を建てた。(「聖書と歴史の学習館」より)
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●カミノ・デ・サンチャゴ(サンチャゴへの道/サンチャゴ巡礼)
 サンティアゴ・デ・コンポステーラは、ローマ、エルサレムと並んでキリスト教の三大巡礼地に数えられている。フランスでは、「トゥールの道(パリ発)」、「リモージュの道(ヴェズレー発)」、「ル・ピュイの道」、「トゥールーズの道(アルル発)」の主要な4つの道がスペインに向かっている。スペインでは、ナバラ州からカスティーリャ・イ・レオン州の北部を西に横切り、ガリシア州のサンティアゴ・デ・コンポステーラへ向かう「フランスの道」が主要である。(ウィキペディア)
巡礼路.jpg

 歩行者用巡礼路の標識。
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●ホタテ貝
 なぜか「サンチャゴ巡礼」のシンボルが「ホタテ貝」(貝殻)である(理由は多くて結局判らない)。そして「ホタテ貝」のことをドイツ語では「Jakobsmuschel(ヤコブの貝殻)」フランス語でも「coquille Saint-Jacques(聖ヤコブの貝殻)」という。

●聖ヤコブ教会(St.Jakobs Kirche)(ドイツ・ロマンティック街道のローテンブルクにある)
 1311年から170年以上の歳月を費して建てられた教会。かつては巡礼者のあこがれの地だった。リーメンシュナイダーの「聖血祭壇」をはじめ、5500本のパイプをもつパイプオルガンやステンドグラスも見事。
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